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共感リスニングについて

皆様は、日常生活における周りの方とのコミュニケーションでお悩みになることはないでしょうか。​そのような場面では、話し手と聞き手の間で特徴的なやりとりが行われています。

 

ここでは聞き手の側の振る舞いに着目して、日常でありがちな問題が起こりやすいコミュニケーションの特徴をご紹介したいと思います。

情報を集める

「それはいつどこで起こったの」「誰がそこにいたの?」

上手になる

「ママやパパが子供の時なんてもっと大変だったんだから」

火に油を注ぐ

「きゃ〜大変!信じられないわ!」

感じさせない

「そんなに怒らないの。」「大したことないわ。泣かないの。」

物語を語る

​「ママが呼んだ記事に似たような話が出てきて...」

アドバイスをする

「だから、そういう時はまず深呼吸するのよ。」

評価・批判する

「それは最低ね!」「本当おっちょこちょいなんだから」

分析する

「そもそもAがBだったことが原因なんじゃないの?」

同情する

「それは可哀想に」
※相手が不遇な立場にあるとし、自分の現状から相手の状況を認識している

命令・指図する

「もっとちゃんと確認しなさい」

教育する

「これで〇〇すれば、もっといい経験になるはずよ。」

注意をそらす

「そっか、じゃあ気分転換に美味しいアイスでも食べに行こうか。」

残念ながら、上記のような聞き方ではお互いに相手とつながることは難しくなります。また、話し手はありのままの状態を受け止めてもらうこともできません。

私は、長らくこの悩みを抱えていましたが、ある聴き方を実践されている方とのセッションを通じて、人生で初めて心から寄り添ってもらえていると感じた体験をしました。その聴き方とは、共感リスニングというものです。

実際に、私がこの共感リスニングを受け、変容した体験をお話ししたいと思います。

私は、長年パートナーシップについての悩みを抱えていました。関連書籍を読み、周りの人の意見を参考にしながら明るい未来に向けて努力を続けていましたが、なかなか改善されません。一時的には状況が良くなったとしても、また問題が浮上してきます。小手先だけのテクニックだけでは根本の問題を改善することはできませんでした。

 

当時は自分自身と相手の両方、どちらかというと相手の変化を促すために自分ができることを模索し実践していました。つまり外に意識が向いていたのです。相手を変えるのではなく、自分自身に目を向けることが一番の近道だと気づいた時から、数年かけて自分の内側を深く理解する取り組みを始め、少しずつ前進していきました。

そんな時に出会ったのが、NVC(Nonviolent Communication: 非暴力コミュニケーション)の学びと共感リスニングでした。NVCシンガポール代表のミキ・アムリータさんの共感リスニングのセッションでは、話を聴いてもらうことで、今まで感じたことのない体の感覚と心の平安を体験し、自然と涙が溢れてきたことを今でもよく覚えています。

アドバイスや評価、批判をされることなく、安心、安全な場所で深く話を聴いてもらえたこと。聴いてもらいながら、自分の内側、中心に真っ直ぐに意識が向けられることで、自分とつながるスピードが加速し、本来の思いやニーズに気付くことができたこと。とにかく魔法にかけられたような時間でした。

この共感リスニングは、あの世界的に有名なマイクロソフト社も会社を立て直すために取り入れた、NVCの核となる考え方、実践の一つです。

NVCとは、マーシャル・ローゼンバーグ博士が体系化した、共感を中心に据えたコミュニケーションです。アメリカの臨床心理学者のカール・ロジャーズの来訪者中心療法をベースに、効果的なコミュニケーションを行うための基礎として、真実を伝える言葉を使いながら自分と相手の命を大事にし、つながりの橋をかけていきます。このコミュニケーションの中では、お互いが“思いやり”と“共感”を持ちながら安心安全な場所を作り出し、話し手は自己開示しながら自分の体験に寄り添ってもらえているという確かな感覚を持つことができます。話し手と聞き手の間には、命そのものを信頼するつながりができます。

これこそ、まさに私が求めていたものでした。

共感はコミュニケーションに重要なスキルですが、NVCの共感は、ただ相手の気持ちに寄り添うだけではありません。人と人がつながること、つながり続けることを真の喜びとして感じ、大事にし、分かり合える、つながりたいという純粋な気持ちから話に寄り添います。

私は、この共感リスニングを基盤にしながら、お客様のご要望に合わせお話を聴かせていただいています。基本としてアドバイスはせずにお客様のお話を深く伺っておりますが、もしご希望の場合は私からの見方もお伝えしています。

こちら側の主観を交えず、共に波乗りをしていくように、お客様のあるがままの経験に寄り添います。

お客様を力のある存在として信頼し、お客様自身が内側に持つ答えにつながることで、本来のご自身の姿に近づいていけるようサポートをさせていただいています。

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